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回転焼きの唄 / Song of Kaiten-Yaki

三畳ほどの広さのプレハブで
始めた俺の自慢の回転焼きの店
子供ん頃 食べたあの美味さが
忘れられんくて 脱サラして始めたこの店

頑固な俺は 他所ん店みたいに
チャラチャラせんと小豆の黒あん1個80円
たった一つのメニュー 隣はいつも笑顔のおまえ
お互い額に汗滲ませながら続けたこの店

来る日も来る日も 二人で焼いていた
美味しいと食べてくれる人たちに
甘くて温かい アンコのつまった
80円の回転焼き

三畳ほどの広さのこん店も
一人になって とても広く広く思う
先立たれて この寂しさも明日でもう1年
短いようで長かった そんな 俺 この1年

この店を始めたときも
売れなくて大変なときも
文句の一つも言わずについてきた
隣でいつでも笑顔な おまえが焼いていた
丸いヘラだけが残ってる

何年も何年も二人で焼いていた
美味しいと食べてくれる人たちに
甘くて温かいアンコのつまった
80円の回転焼き

おまえとの回転焼き

おまえとの約束で一人でも続けた
この回転焼きの店も明日で店じまい
おまえがいなくても ずっと 二人で焼いてた
だから明日の命日が 二人の店の終わりの日

1個80円の回転焼き